丸亀製麺は「手づくり・できたて」のおいしさを大切にし、創業以来お店で毎日小麦粉から麺を打っています。一方で、お客さまのご来店に合わせて「できたて」をご提供するには従業員の経験が必要であり、時に「食品ロス」が発生してしまうことも。この問題を解決すべく、岐阜大学社会システム経営学環の学生と協働し、新感覚のうどんスナック「丸亀シャカシャカ揚げうどん」を開発しました。
丸亀製麺では、国内800を超えるすべてのお店で、一軒、一軒、店内で毎日粉から麺を打っています。材料は、国産小麦と水と塩のみ。打ちたて・できたてのうどんは、外はつるつる・もっちりしながら、心地よい噛みごたえを感じられる強いコシと、お店で熟成させているので小麦粉の甘みが口に広がります。
「心を込めたこの一杯が、今までの最高の一杯になるように」…そういった想いで、お客さまのご来店タイミングに合わせ茹でたてのおいしいうどんをお届けしています。
この時、お客さまのご来店状況を予想しながら準備をしていますが、ちょうど良いタイミングや量のうどんを準備できるようになるまでには、実は長年の経験と勘が必要です。デジタル情報でそのサポートをしていますが、茹でたうどんが余ってしまうことも。
しかし、私たちはいつも考えていました。
「大事に育てた麺を、もっと大切に、活かす方法はないだろうか」。
これまでも改善に向けて試行錯誤してきましたが、2名の学生の熱意ある提案が、再びこの課題への挑戦につながっていきました。
トリドールでは、大学生を対象としたビジネスコンテストを定期的に開催しています。学生の方々にとっては学習の機会に、当社にとってはフレッシュなアイディアを頂く機会となっています。
このコンテストはただのビジネス提案ではなく、当社にとっても社会にとっても良い「サステナブル(持続可能性)なビジネス」をテーマにしています。
このコンテストで、岐阜大学社会システム経営学環の2人の学生から、未活用の状態となっていたうどんを再商品化する提案があったのは2022年の回のことでした。
お二人は過去当社が試作していた内容も踏まえた上で、当時の課題点も克服する企画を、実際に調理しその味や食感も確かめながら、ご提案くださいました。また、調理した試作品を周囲に試食してもらい、そのアンケート結果もまとめる形での発表となっていました。
私たちは、トリドールグループの事業内容をベースに、持続可能なビジネスプランを企画しました。その時に込めた想いは「本商品を多くの人に楽しんでいただきたい」「うどんの新食感、新しい食べ方について知ってほしい」という2つでした。
この提案に至るまでに、私たちは多くのミーティングや試食を繰り返し、実際の現場オペレーションとの兼ね合いを考えながら提案書にまとめていきました。
本商品はご家族を主な対象にと考えていましたが、小さなお子さまからご年配の方まで幅広い年齢層の方にも食べていただくことを考慮しました。そこで、幅広い年齢層の方が認知し、手軽に調理でき、かつシェアしやすいイメージのあるステック状の商品を提案することに決めました。
この商品をきっかけに、沢山の方に笑顔の輪が広がることを願っています。
岐阜大学社会システム経営学環 大橋さん、與川さん
こうしてビジネスコンテストでの熱意ある提案が後押しになり、丸亀製麺では未活用のうどんを使った商品開発をスタートさせました。材料にも、製麺にもこだわり抜いた大事な麺を、1本でも多く大事にしたい。
提案いただいた調理方法から、実際の店舗でのオペレーションに落とし込んだ時に出て来る違いを確認。水分量が多いうどんは、揚げる際の難しさもありました。食感や揚げ時間、調理プロセスの検討、うどんと相性の良い味付けの選択など、試作を繰り返し、その度に試食会も行われました。
こうして、提案から1年以上の月日をかけ、新たな商品が誕生しました。2024年2月から実際に一部のお店で販売を開始。
きな粉味、のり塩味があり、フレーバーをお客さまにシェイクいただくことで、全体に味が渡りながら一層の風味を感じていただけます。お店に貼っているポップ等も、岐阜大学の学生のお二人と協働でデザイン。ご家族やご友人とシェアしながら楽しんで欲しいという明るいメッセージを込めました。
新感覚のこだわりのうどんスナック「丸亀シャカシャカ揚げうどん」
シャカシャカ振って、カリっとやみつきになるおいしさを、是非お楽しみください。
【販売店舗】
※丸亀製麺限定店舗で期間販売を実施しました。
(岐阜東、さいたま桜:2024年2月27日~4月29日、さいたま中央:2024年4月16日~5月19日)